〃 彼女が  〃

えーバイト先に新しいこが入ってしばらくたつわけですけども。んでそういうちょっと親しくなったタイミングで男同士が話す恒例の質問と言ったらやっぱ「彼女いるんすか?」ってやつで。「いないし、いたこともない」と正直に言うと若干気まずくなるじゃないですか、いや気まずくなるんですよ。逆に相手に悪いみたいな。もう適当に嘘話でも創作しようかと最近は思ってしまいます。「前付き合ってた子がセミの抜け殻集めが趣味で段ボール一杯保存しててさ〜」みたいな。


でも今日はバイト一人だったので、そんな人間関係に悩まされずに一人で読書としゃれこもうと思って鞄から出した本が夏目漱石の『こころ』。無意識で選んだだけに慄然としましたねー。そんなもん読んでるから!と反省しましたがよく考えたら『こころ』読んだって彼女できる奴はできるし、山田詠美とか村山里佳とか読んでもできない奴はできない。彼氏彼女になる秘密の会合が私の知らないところであるんじゃないかってぐらいできる気がしないですねー。


で、そういう私は彼女ができない蟲ケラ野郎です!いえ虫でも繁殖してるやつはいるのでそれ未満の無機物です!ということを明確に認め、断言した上で、以下の話を続けたいわけです。つまりそんなに彼女なんか欲しくねーよという強がり話を。


まず第一点!今さら感があるということ。何事もものを始めるのには適齢期みたいなもんがあるじゃないですか。たとえば今から私が格闘技始めてもあんま強くはなれないわけで。伸びしろは少ないでしょうし、他の若い初心者と混ざってやるのもなんだかな〜というのが正直。初めて彼女できた時の浮ついた感をこの年齢にして漂わせるのはどうかと思うわけです。とりあえず四六時中全方位にバカップりたいとか、「私はこの女の他のどこも好きではない。ただ肉体が好きなだけだ」とかみたいなのを今やるのは傍目に見てどうなのかと。実際双子の兄に初めて彼女できた時は若干キモチワルイ感がありましたし。


続いて第二点!私と付き合おうなんてどんな奴やねんと。ウディ・アレンいわく「私を会員にするようなクラブには絶対に入りたくない」(引用らしいですが)。今の私の冷静な客観的魅力とちょうど釣り合う女の人なんて問題大ありでしょう、絶対。それこそセミの抜け殻集めてて、人に対する思いやりの欠片もないような女ですよ。努力してまでそんなやつと仲良くなりたくはないぜ!ってことです。


とまあ飛べないけど飛びたくないぜみたいなことを言ってみたわけですが。にしても最初の質問でこういうことを述べても、必死過ぎwwwみたいに思われて使えないですしねー。相手がオタだと「彼女を紹介したいけどシャイでさ〜、画面から出てきてくれないんだよね〜w」とか「今まで付き合った人数?2/3X人。3次元分の2次元かける未知数ですけどw」みたいな小粋なペーソスあふるるジョーク(一人でも笑えばジョーク、それが自分であっても)かませるんですけども。


これからは今日読んだ『こころ』にいいセリフがあったので引用するとしましょう。「恋愛とは罪悪なのです。そして神聖なものなのです。」さすが先生はかっこいいこと言うな〜。私も使ってもいいでしょう先生と似たところあるし。


働いてないという共通点がな!